なぜ、当社の問い合わせはGoogleフォームなのか
見た目より「使える」を選ぶ理由
作れないのではなく、あえて作らない
当社のホームページのお問い合わせは、Googleフォームで受け付けています。IT屋のくせに、問い合わせフォームくらい自分で作らないのか、と思われるかもしれません。
作ろうと思えば作れます。それでもGoogleフォームを選んでいるのには、はっきりした理由があります。そしてその理由は、中小企業がITの道具を選ぶときの考え方と、そのまま同じです。
見た目より「使える」こと
私は、ITの道具は見た目より使えることが大事だと考えています。多少不格好でも、安く、確実に使えるなら、それで十分です。
お問い合わせフォームの役目は、お客様の声を確実に受け取ることです。デザインが凝っていても、届かなかったり、止まってしまったりしたら意味がありません。
自作すると、守る範囲が増える
フォームを自分で作ると、作ったものはすべて自分で面倒を見ることになります。迷惑メールの対策、セキュリティの手当て、壊れたときの修理まで、管理する範囲が一気に広がります。
しかも、トラブルが起きたときに、作った専門家でないと直せない、という状態になりがちです。データベースが壊れてしまえば、中身を諦めるしかないこともあります。
中小企業で、このリスクを抱える必要はありません。多くの人が使い、実績のあるツールを使うほうが、ずっとリスクが小さいのです。
集めた情報が、そのまま使える
Googleフォームの良いところは、作るのが簡単なだけではありません。届いた回答は、自動でGoogleのスプレッドシートにたまっていきます。
スプレッドシートに入っていれば、並べ替えも集計も自由です。ほかのシステムにデータを渡すのも簡単です。問い合わせに限らず、アンケート、申請、日々の報告など、情報を集める仕事なら同じ仕組みが使えます。
システム同士をつなぐのは、AIに任せる時代
昔は、システムとシステムをつなぐのが大仕事でした。データの形を合わせ、受け渡しのプログラムを作り、それを保守し続ける。中小企業には重い負担でした。
今は、その橋渡しをAIに任せられます。Googleフォームで集め、スプレッドシートにため、必要なところへAIがつなぐ。実績のある道具を組み合わせ、すき間をAIで埋めれば、大きなお金をかけずに、使える環境を作れます。
弱点もあります
もちろん、良いことばかりではありません。デザインの自由はあまりなく、ホームページになじむ見た目にはしにくいです。また、Googleのサービスに頼ることになるので、その使い方や規約に合わせる必要があります。
それでも、自分で作って守り続ける手間とリスクに比べれば、十分に割に合うと私は考えています。
借りられるものは借りる。お金は、自社にしかないものに
問い合わせフォームに限らず、世の中にあるサービスで済むものは、作らずに借りればいいと考えています。そのぶんのお金と手間は、その会社にとって本当に特別なもの、ほかでは手に入らないものに回すべきです。
システムは、安易にカスタマイズしない
業務システムを入れるときも同じです。「うちのやり方に合わない」からといって、製品そのものを作り変えるカスタマイズに走るのはおすすめしません。
製品は標準の機能のまま使い、そこから出てくるデータを後から加工して、自社に合う形にする。このやり方なら、製品が新しい版に上がっても、そのまま追いかけられます。現場から「こういう表がほしい」と言われても、加工の部分を直すだけで柔軟に応えられます。
ところが今の企業の側には、そのデータの加工ができる人がいません。だから業者さんにカスタマイズを頼むしかなくなる。その結果、製品の更新のたびに費用がかかり、身動きが取れなくなっていきます。私は、これは下策だと考えています。
その「できる人」の役目を、AIが肩代わりできる
ここで力を発揮するのがAIです。データの加工やシステム同士の橋渡しは、これまで専門の人がいないとできませんでした。今はその役目を、AIがかなりの部分まで肩代わりしてくれます。
標準の製品と借りられるサービスを土台にし、自社に合わせる部分はAIで埋める。AIを怖がらず、積極的に使っていくことが、これからの会社の発展に大きく役立つはずです。
私は、そのきっかけをつくりたい
社内SEの仕事は、何でも作ることではありません。御社に合う道具を選び、組み合わせ、無理なく使い続けられる形にすることです。そして、AIを味方につけて自分たちでITを回していける会社を増やすこと。私はそのきっかけづくりがしたいと思っています。
当社の「ITの現状調査と報告書」では、いま使っている道具や、紙やExcelで回している業務を拝見し、どこに何を使えばよいかをご提案します。